学長就任のあいさつ

令和7年4月1日より第9代学長に就任しました山下恵子です。
どうぞよろしくお願い致します。

宮崎学園短期大学創立60周年を記念する年に学長に就任し、身の引き締まる思いです。
昭和40年の創設以来、2万人以上の卒業生を送り出し、宮崎にはなくてはならない短期大学として歩みを進めることができておりますこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも地域に根差した短期大学として、学生を大切に育て、社会に送り出したいと思っております。

私は、第2代理事長大坪久泰先生の後を継ぎ、平成26年8月より第3代理事長を務めております。平成元年4月から宮崎女子短期大学(現在は宮崎学園短期大学)非常勤講師、平成4年からは、常勤講師として、保育科の遊びと音楽、保育内容の研究表現等を担当してきました。平成9年4月の音楽科音楽療法コースの立ち上げに携わらせていただき、その後は音楽科の教員として、たくさんの学生たちと充実した時間を過ごさせていただきました。そして現在も教鞭をとることができますことをとても幸せに思います。

36年の短大勤務の間には、多くの卒業生の方々とお仕事をご一緒させていただいております。また、種々の研修や会議等で本学卒業生の活躍のお話を聞かせて頂きます。「礼節・勤労」の精神で、真摯に職務を全うされる姿に感銘を受けます。卒業生が頑張られる姿、活躍される姿は、本学の宝物です。多くの宝物をいただいていることに、感謝の念にたえません。

さて、本学創立50周年からの10年間を振り返ってみると、大震災やコロナ禍を経て、時代は大きく様変わりました。現在は、VUCA(予測困難・不確実・複雑・曖昧)の時代と言われています。VUCAの時代は、自ら課題を見つけ解決し、他者と協働しながら、自ら考え抜く力がもとめられる時代です。教育のあり方もまた、これまでの「教わったことをその通りできる教育」から脱却し、「自ら生み出す力を高める教育」への転換が求められ、さらに世界のどこからでも学びのアクセスができるパラダイム転換、加えて多様な人たちとの協働が求められています。1985年国連40周年にナンシー・レーガン氏が贈ったノーマン・ロックウエルのモザイク画には、「己の欲するところを人に施せ」(聖書:マタイ7:12)と書かれています。この画には、尊厳と尊敬が込められ、すべての民族、信教、人種が共存する時代が描かれています。このような新時代で、さらなる活躍が期待されているのが本学を巣立っていく学生であると思います。

本学の建学の精神は「礼節・勤労」です。建学の精神には、世界の平和への願いが込められています。自他を尊重し、真摯な態度で生きていくことが込められた建学の精神は、在学中はもちろん、卒業後も大事にしていただきたい大切な精神です。

在学生の皆さんの学生生活が、皆さんの生涯において、かけがえのない糧となり、社会に貢献できる力を身につけることができるよう、心より祈念いたします。

皆さま、どうぞいつでも忍ケ丘のキャンパスに立ち寄ってください。新校舎になっておりますが、そこには、今も変わらぬ学びの炎と学生たちの青春が在り続けています。皆さまのご来学をお待ちしております。
以上、学長就任のあいさつとします。

令和7年4月1日