【現代ビジネス科】「ITで価値を届ける」を体験する3日間-日本システム技術株式会社様による特別授業

2025年6月25日から7月9日にかけて、現代ビジネス科2年生「現代ビジネス論」の授業にて、日本システム技術株式会社(JAST)上席執行役員の落合聡様を講師にお迎えし、3回にわたる特別講義を実施していただきました。

JAST様は、ソフトウェア開発を中心に、医療・教育・金融など幅広い分野でソリューションを展開されているIT企業です。本学とは2025年7月に包括連携協定を締結しており、教育・研究・地域連携の分野で協力を進めています。今回の特別講義も、その連携の一環として実現したものです。本記事では、その特別講義の様子をご紹介します。

 

■ITの力で「価値を届ける」体験

この授業では、企業がどのようにして価値を生み出し、顧客に届けているかを学ぶことをテーマに、さまざまな企業事例を取り上げてきました。今回の特別講義では、その「価値のつくり方」を学生自身が体験的に学ぶ機会となりました。

[第1回]

4つのグループに分かれ、学生生活の中で「不便だな」「困っているな」と感じる課題を洗い出しました。あわせて、「IT=難しい技術」ではなく、「アイデアで社会を変える手段」であるという考え方を、企業の立場から丁寧に伝えて頂きました。

[第2回]

前回見つけた課題を、「なぜ?」を繰り返すことで深掘りするなぜなぜ分析に挑戦しました。この回では、各グループにJASTの若手社員の方がアドバイザーとして参加し、学生の議論を丁寧にサポートしてくださいました。講義後には一緒にランチを取る機会もあり、学生にとってIT企業をより身近に感じる貴重な時間となりました。

    [第3回]

    最終回は、自分たちで見つけた課題に対して「ITを使ってどう価値を提供できるか」を考え、グループごとに企画をたてて発表を行いました。限られた時間のなかで議論を重ね、学生なりの視点から工夫をこらした提案が発表されました。

    ■実社会との接点が学びを深める

    今回の特別講義を通して、学生たちは「価値とは何か」「誰のためにどう届けるか」といった問いに向き合い、自分の考えを言語化し、発信する力を養いました。中でも印象的だったのは、価値は遠くにある特別なものではなく、何気ない日常の中に問いを見つけ、それに向き合うことで生まれる、という気づきです。企業の方と直接関わる実践的な学びは、普段の講義だけでは得られない刺激にあふれており、学生たちにとって貴重な経験となりました。

     

    現代ビジネス科では、今後も企業とのこうした連携を活かしながら、社会で役立つ実践力を育む授業を展開していきます。

    JASTの皆様には、多大なるご協力と温かなご指導を賜り、心より感謝申し上げます。

    (現代ビジネス科 伊賀彩子)